2023-02-26から1日間の記事一覧

戦時中の澄んだ時代

昭和十八年、私は東京の高等学校に入学した。もちろん旧制である。数え年で十八歳だから、満で十六歳だったことになる。戦争のさなかでもあった。 この頃のことを、暗く重苦しい時代、と片づけている人が多いようだが、私にとってはそうでなかった。私のみな…

奇現象評論家・斎藤守弘

われわれの友人のなかに斎藤守弘という博識きわまる人物がいる。空飛ぶ円盤とか霊魂とか、世界の奇現象にくわしく、少年誌などに「ふしぎだが本当だ」といった題でずいぶん紹介している。普通の筆者なら紹介にとどまるが、彼はその先まで論ずるのである。 た…

軍歌と郷愁

<勝って来るぞと勇ましく>ではじまる歌詞の「露営の歌」という軍国歌謡がある。けじめにうるさい人の説によると、軍歌とは軍隊内で行事の時などに正式に歌うのを許されているもののことで「歩兵の本領」や「敵は幾万」のたぐいである。「麦と兵隊」のごと…

アメリカ人の日本人女性への視点

「なんだか世の中に美人が少なくなったようだなあ。美少女なんてのも、むかしはもっとたくさんいたような気がするが、このごろ、とんとお目にかからない」 という声を、よく耳にする。たしかに、そういえばそうである。いかに社会の変化が急激でも、人間の顔…

漫画・フクちゃん論

1955年にCARTOON TREASURYというアメリカ本が出版されている。書名の意味は<漫画の宝庫>で、世界じゅうの漫画の傑作をたくさんあつめたアンソロジーである。日本からは「フクちゃん」が三編収録されている。 外国漫画のなかにまざっている「フクちゃん」を…

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昔の日本の党首は立花孝志以上にユーモラスだった

吉田茂がユーモラスな人物だったことは、死去の際の特集記事で、いまや世に広く知られている。 「動物園に行かなくてもサルは国会でたくさん見ることができる」などとの、ぬけぬけした発言があった。自分も議員であり、しかもその党首なのだから、あきらかに…